突然ですが、ワンちゃん・ネコちゃんの歯を見られたことはありますか？
もし、「最近なんか口臭がする」とか「食べにくそうな感じがする」など思っておられる方は、ぜひ唇をめくってお口の中を覗いてみてください。
茶色くて、擦っても取れない固い石のようなものが歯にこびりついていませんか？
こびりついていたら、それは歯石です！
歯石は放っておいたら年齢とともにどんどんひどくなって、歯周病を引き起こす原因の1つになります。

3歳以上のワンちゃん・ネコちゃんの80％は歯周病またはその予備軍と言われており、歯石も5～6才（もっと早い子もいますが）を過ぎるころから目立ってくることが多いです。ここで大事なことは、歯周病は口の中の問題だけではないということです。歯石に付着した細菌が、血流を介して心臓や腎臓、肝臓など全身に運ばれるため、「口の病気は万病のもと」とも言われています。進行した歯周病は治療が難しいので、もしワンちゃん・ネコちゃんの歯が歯石だらけになっていたら歯石除去を受けられることをお勧めします。

スケーラーという機械を使って歯石除去をすると、写真のようにとてもきれいになります。

処置前（軽度の歯石の子）

処置後（軽度の歯石の子）

次の写真の子は、重度の歯石で歯周病も進行しており、歯石除去によって歯はきれいになりましたが歯槽（歯ぐき）が後退してしまって歯根が見えています。また、真ん中の歯は、すでにグラグラしており簡単に抜けてしましました。ここまでなってしまう前に、早めに歯石対策することが大切です。

処置前（重度の歯石の子）

処置後（重度の歯石の子）

歯垢・歯石のつきやすい歯は、上下の犬歯、上顎の第四前臼歯、下顎の第一後臼歯とそれより奥の歯だと言われています。普段のお手入れでは難しい部分もありますので、気になる方は一度ご相談ください。